シックハウス対策と法改正
シックハウス問題の拡大に対応し、建築基準法において平成14年7月に規制強化の改正が行われ、平成15年7月1日から施行されました。
「シックハウス症候群」 とは
建材や家具などから発生するホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物、Volatile Organic Compounds)などの化学物質が、人体に悪影響を及ぼし化学物質過敏症などの症状を引き起こす事
厚生労働省の指針
室内の空気汚染によって引き起こされる「シックハウス症候群」の要因は、建物に関しては
1.汚染物質の発生量の増加
2.換気の不足
の2点が大きいと考えられています。そこで厚生労働省は健康を害する恐れのある化学物質について、その毒性の程度に基づいた室内濃度指針を定めています。(表1)
表1 厚生労働省が室内濃度の指針値を定めている化学物質
| 揮発性有機化合物 | 主な発生源 | 濃度指針値 | 策定時期 |
| 1 ホルムアルデヒド | 内装材や接着剤、防腐剤等 | 100μg/m3 (0.08ppm) | 1997年6月 |
| 2 トルエン | 接着剤や塗料 | 260μg/m3 (0.07ppm) | 200年6月 |
| 3 キシレン | 接着剤や塗料 | 870μg/m3 (0.20ppm) | // |
| 4 パラジクロロベンゼン | 衣類の防虫剤 | 240μg/m3 (0.04ppm) | // |
| 5 エチルベンゼン | 接着剤や塗料 | 3800μg/m3 (0.88ppm) | 2000年12月 |
| 6 スチレン | ポリスチレン樹脂や合成ゴム | 220μg/m3 (0.05ppm) | // |
| 7 クロルピリホス | 防蟻剤 | 1μg/m3 (0.07ppb) | // |
| 8 フタル酸ジ-n-ブチル | 塗料や顔料、接着剤 | 220μg/m3 (0.02ppm) | // |
| 9 テトラデカン | 灯油や塗料 | 330μg/m3 (0.04ppm) | 2000年7月 |
| 10 フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 壁紙や床材 | 120μg/m3 (7.6ppb) | // |
| 11 ダイアジノン | 殺虫剤 | 0.29μg/m3 (0.02ppb) | // |
| 12 アセトアルデヒド | 接着剤や防腐剤 | 48μg/m3 (0.03ppm) | 2002年1月 |
| 13 フェノルブカルブ | 防蟻剤 | 33μg/m3 (3.8ppb) | // |
| TVOC(総揮発性有機化合物) |
| 400μg/m3暫定目標値 | 2000年12月 |
法改正の概要
今回の改正で、平成15年7月1日以降着される建築物から規制される内容は以下の通りです。
1.規制対象となる化学物質はクロルピリホス(有機リン系のシロアリ駆除剤)とホルムアルデヒドの2種。
2.居室を含む建築物には、クロルピリホスを添加した建材などの使用は禁止
3.ホルムアルデヒドには、内装仕上げの制限、換気設備の設置の義務づけ、天井裏の制限の規制が行われる
補足:第1種ホルムアルデヒド(従来の建物で通常用いられていた材料が多い)は使用禁止になった
シックハウス対策
居住者が日常生活で行える重要な対策が3点あります
1 入居直後の積極的な通風、換気を促進する事
給気口を塞がない事 冷暖房効率が悪いと言う事で塞ぐ人が多いですが、一酸化炭素中毒を防ぐ効果もありますので絶対に塞がない事です
2 汚染源となる日常生活用品の使用を控える事
家具、カーテン、カーペット等の素材やパソコンからでもホルムアルデヒドが排出されます。又殺虫剤や防虫剤で化学物質過敏症になる人もいます
3 冬期は開放型のストーブの使用を控える事
暖房器具は開放型(石油やガスストーブ、ファンヒーターなど)よりもエアコンや密閉式暖房器具のほうが空気汚染は少ないのです
